パプキン♀標本製作-その1【脱脂綿で針なし展足してみる】
この記事では、先日☆になってしまったパプキン♀について、針を使用せず脱脂綿を用いて展足してみたことについて記述させていただきます。
はじめに
我が家では省スペースにてパプキンをブリードしておりまして、先日から順次羽化を迎えておりました。
孵化した幼虫の中では、幼虫段階で落ちてしまったものもいましたし、羽化した後に掘り出したところ落ちてしまっていたという個体もおりました。
そんな中、羽化後無事に掘り出した成虫について先日ご紹介させていただきました。
jbwideandshallow.hatenablog.com
この中で緑色の個体が、今回残念ながら☆になってしまいました。
せっかくきれいな色で羽化した個体でしたので、また急遽標本にしようと思い立ちました。
展足方法について考える
今回の個体の親にあたりますパプキン♂は春頃に☆になってしまい、すでに展足までは実施しました(恥ずかしながら未だに仕上げておらず、「乾燥中」になります)。
jbwideandshallow.hatenablog.com
この親♂については昆虫針を用いて展足したのですが、やはり小さいですので、私のような素人は意外に苦戦しました。
それでちょっと考えましたところ、パプキンの人工蛹室の保湿用に用意していたコットンパフを見まして、ふと、「コットンパフに乗せて展足すれば針がいらないのでは!」と思いつきました。
すごくいいアイディアが思いついた気がしたのですが、ネットで検索したところ小昆虫の展足方法として普通に用いられている方法で、私が勉強不足なだけでした。
又、付箋のような粘着力があるものを利用する方法も目にし、なるほどと思いましたが、適度なもの(粘着力が強めのもの)も手元にありませんでしたので、今回はコットンパフ(脱脂綿)を使ってみることにしました。
酢酸エチルによる処理
一応酢酸エチルによる処理を実施します。
酢酸エチルを主成分とする除光液です。
100均で購入です。
ティッシュに含ませて、小型のタッパーで密閉しました。
数時間程度放置したかと思います。
アセトンによる脱脂処理
色虫ということで、一応アセトンによる脱脂を実施します。
こちらも100均で購入した除光液で、アセトンを主成分とするものです。
コットンパフに染み込ませて挟む形で浸しました。
こちらも数時間程度のつもりが、作業ができずに丸1日放置となりました。
そして展足へ
アセトンを染み込ませたコットンパフを外し、パプキンを取り出しました。
するとアセトンの影響で脆くなったのか、触れるか触れないかの内に次々と足がとれてしまいました。
これは焦りました。
幸い胴体は今のところ無事です。
以前いざという時の標本補修用に木工ボンドを用意してあったので、今度接着しようと思い直して作業を継続することにしました。
展足はやはり小さいので苦労しまして、展足と呼べるレベルには到底及びませんでした。
乾燥へ
また乾燥剤と一緒にケースに入れて乾燥することにしました。
符節もとれてしまい、ますます固定できていないと思います。
乾燥して縮む過程で展足が崩れてくると思いますので、ちょくちょく様子を見た方が良さそうです。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。