パプキン幼虫を菌糸ビン投入後2ヶ月強経過時の状況-親♀の死去につき背水の陣に-パプキンを省スペースでブリードしてみる【パプキンブリード2019】
この記事では、パプキンことパプアキンイロクワガタの幼虫を菌糸ビンに投入しましてから2ヶ月強が経過した状況について記述させていただきます。
はじめに
我が家では極めて小規模ながらパプキンをブリードし、現在幼虫も飼育しているのですが、今季は産卵してくれなかったり、せっかく孵化してくれた幼虫が消え失せたりと、いささか苦戦しています。
そんな中、今季生き延びてくれた幼虫につきましては、まずは菌糸ビンによる多頭飼育をしておりまして、この菌糸ビン投入後2ヶ月強が経過した状況になります。
パプキンって簡単なようで、産んだり産まなかったり、長生きしてくれたり急に死んでしまったり、意外と難しい面もありますね。
なんだか今季はそれを痛感してしまっています。
なお、ざっとここまでの経過に触れつつ記述させていただきますので、ご了承頂ければ幸いです。
種親♂♀について
これまでの状況の詳細は、それぞれ過去記事のとおりとなりますので、以下簡単に触れさせていただきます。
種親は、いずれも成虫で「ブルー血統」を謳う累代個体を購入したものです。
親♂
親♂につきましては、すでに亡くなってしまい、展翅標本にしたことについて以前ご紹介させていただきました。
実物も、掲載させていただいた画像も、薄いながらもほぼほぼブルーに見える個体で十分気に入っていましたが、角度によって胸部が緑がかって見える感じで完全なブルー個体とまでは言えませんでした。
でもうちの種親としては十分なレベルです。
親♀
上記♂と同時に購入した個体になりまして、同ラインということになろうかと思います。
体色は完全にパープルで、頭部や裏側にブルーが入っている感じです。
この♀が実は先日亡くなってしまったのです。
詳細はまた気が向けば記事にさせていただきたいと思います。
ペアリングについて
ペアリングはケース内に入れて、目視できました。
パプキンは比較的目の前でも交尾してくれる気がします。
コンパスカッターでコルクを切り出しまして、ケースの足場にして実施しています。
確かケースに入れると割とすぐに交尾してくれて、同居もさせなかった気がします。
産卵セットについて
今回は何度かの(別個体での)産卵失敗を受けてのセットでしたので、産卵用マットとして定評のある「産卵1番」を使用しました。
ケースはやや背の高いタッパーのような容器で、容量1.7Lです。
採卵について
前述のとおり、失敗を受けての産卵セットでしたので、私自身も焦りがありましたし、又、もしまた産卵していないなら別の手も打たなければという思いもありましたので、1ヶ月経過を待たずして割り出ししてしまいました。
結果としましては無事産卵してくれておりまして、孵化したものはおりませんでしたので全て採卵する形となりました。
採卵後は「ヒラタ・ノコ1番」を詰めたケースに入れました。
菌糸ビンへの投入について
採卵後、側面から幼虫の姿が複数視認できていまして無事孵化はしてくれているものだと思っていました。
それで今回は菌床飼育をしてみようと思いまして、菌糸ビンをいくつか用意していたのですが、掘り出してみたところ
「卵15個」→「幼虫5頭+卵1個」
になってしまっておりました。
それで、その「幼虫5頭+卵1個」を1つの菌糸ビンに投入しまして、多頭飼育となりました。
菌糸ビン投入後2ヶ月強経過時の状況
ここまでの経過を簡単に振り返らせていただきまして、いつもの如く前置きが長くなってしまい申し訳ございませんでした。
以下が最近の画像になります。
2週に1回くらいでしょうか、たまに様子を見ていたのですが、食痕が全然出ておらず、正直心配していたところ、最近一気に見られるようになりました。
少なくとも生存してくれている個体はいそうだと一安心しています。
それでも5頭いる割には食痕が少ない気はします。
ブルー血統であること
ところで、パプキンをブリードしている方ですと、やはり「素晴らしいブルーの♂を出してみたい!」と思われている方は多いと想うのですが、私も例に漏れず、できれば出て欲しいと思っています。
そうなりますと種親の体色が重要ということになろうかと思うのですが、書籍の情報やネットにおける先輩方の情報を見させて頂きますと諸説あります。
まず普通に考えますと、♂♀ともに青色の発色が良い個体を選ぶのが正しいのかと思います。
しかし♀に関しましては、「パープルが必要」という記述も度々目にするのです。
今季私自身としましては、以前に綺麗な発色の良いブルーの♀を購入しましてブリードを試みたのですが、その♀は産卵セットを組んだものの産卵する前に死去してしまいました。
それでくしくも今回使用しているパープル♀を使用してのブリードということになったのですが、「ブルーを作出するためにはパープルが必要」という説も信用しまして、ブルーの個体が羽化するか楽しみにしたいと思います。
ただし、今回の飼育数では傾向まで考えることができる数ではありませんので、参考程度に留めます。
親♀死去につき背水の陣に
今回菌糸ビンに食痕が出ていることをご紹介させて頂きましたが、前述のとおり、実は親♀が亡くなってしまいました。
産卵セットを再セットした際は全然産卵してくれなかったのも、もしかしたらすでに弱っていたのかもしれません。
いずれにしましても、これで我が家から産卵可能なパプキン♀はいなくなってしまいました。
これでもう今回記述させていただきました幼虫5頭が最後の望みとなってしまいました。
今季は色々とうまくいっていないこともあって、何かと悲観的になってしまうのですが、菌糸ビンに投入した5頭は生存してくれているのか非常に不安です。
なお、昨季はきのこマットを使用しまして、170mlのケースで1本返しを基本として羽化させました。
詳細は過去記事のとおりとなりますが、無事に羽化させることができた個体もおり一定の効果は見られたものの、マットが乾燥してしまったりという問題も見られましたので、今回はとりあえず1度は交換してみようかと思っています。
具体的に申しますと、現在菌糸ビン1本で多頭飼育していますので、あと数週間しましたら200ml前後の菌糸カップにそれぞれ単独で移しまして、羽化まで持って行きたいです。
しかしいささか悲観的になっていますので、「菌糸カップ用意して、また幼虫が消えていたらどうしよう…」と心配になってしまうのですが、生育を信じて菌糸カップを用意したいと思います。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。