ポインセチアと僕【気の毒なポインセチアとカーネーション】
クリスマスを過ぎましたところ、妻が職場に飾られていた「ポインセチア」を一鉢譲り受けてきました。
クリスマスと共に、ポインセチアの季節は終わったかのように思えます。
でも、本当はそうではないのです。
クリスマスを過ぎたら妻がポインセチアを貰ってきた
ポインセチアの見事な赤色と白色は、正にクリスマスカラーで、クリスマスシーズンにぴったりの植物です。
冬になりますと、クリスマスに向けて道路や商業施設などさまざまな場所にポインセチアが飾られ、あるいは園芸店、ホームセンターまでポインセチアが陳列され販売されます。
妻が譲り受けたものは、私なら「自分ではちょっと自宅用には購入しないな」というくらい立派なサイズのものです。
ポインセチアには、斑入りのような複雑な模様のものや、青色のものなど色々な品種がありますが、やはりこのオーソドックスな『赤×緑』がシンプルに一番美しいような気がしないでもありません。
これだけ見事なものですが、クリスマスを過ぎますとお役御免となるらしく、クリスマスを過ぎた週明けの出勤日には、妻は譲り受けたのでした。
確かに、商業施設などに、クリスマスを過ぎてポインセチアが飾られているのを見ますと、「もうクリスマスは過ぎたのになぁ」と感じてしまう気がしないでもありません。
行きつけの園芸店にて「ポインセチアとカーネーションは気の毒」
今年の初冬、いつも行く園芸店にポインセチアがたくさん並んでいました。
大きいもの、小さいもの、斑入りのもの。
小さい園芸店ですが、さすが、シーズンらしく結構な数が入っています。
陳列されたポインセチアを見ながら店主と話したところ、「ポインセチアとカーネーションは気の毒だ」「不憫だ」という想いを持っているというのです。
と言いますのは、ポインセチアというのは寒さに弱いのだというのです。
言われてみれば、ポインセチアの育て方など考えたことがありませんでした。
ポインセチアはなんと言ってもクリスマスのイメージですから、寒さに強いものだと勝手に思い込んでいました。
また、カーネーションはいかにも「母の日」がある5月に販売され、観賞される植物というイメージです。
しかし、こちらもお調べしますと、開花時期は4〜6月と、それだけでなく、10月〜11月にも再度開花時期があるというのです。
それなのに、(私自身は)カーネーションを春に購入して、秋や、あるいは翌春まで大切に育てようという意識は希薄かもしれません。
前出の園芸店店主も、楽しみに待ち望んでいる客もいるし(もちろん長く育てるのが目的の方もおられるでしょうから)、そういう少しばかり気の毒な想いも持ち合わせながらも仕入れているのだというのです。
期日を過ぎると飾ることも憚られる、ある意味で非常に刹那的な植物と言えるかもしれません(一方で、このイメージにより商業的成功を納め市民権を得ているとも言えそうです)。
ポインセチアはユーフォルビア
ポインセチアは学名を「Euphorbia pulcherrima」といいまして、ユーフォルビアの仲間であることは皆様ご存じだったでしょうか。
なるほど確かに、ユーフォルビアらしく痛んだところから白い液体が出ています。
常緑性の低木ですが、寒さに弱く(クリスマスのイメージなのに…!)、通年室内で育てるか、10℃を下回る頃には屋内に取り込む必要があります。
春から夏にかけてが成育期で、秋から冬にかけては休眠期となり成長が鈍ります(クリスマスのイメージなのに…!)
また、クリスマスだけの刹那的な、まるで1年草かのような扱いを受けがちな気もしますが、もちろん大切に育てればずっと育てることができるはずです。
ただし、クリスマスシーズンまでに葉を赤くするためには、2ヶ月間ほど前から「短日処理」をする必要があります。
ポインセチアは、日が短くなって日光が当たる時間が短くなると、花芽をつけて葉が赤くなるのですが、クリスマスシーズンまでに間に合わせようということになりますと、「短日処理」によりコントロールしてやる必要があるのです。
例えば12月に赤くしたければ、10月頃から、夕方から明朝まで十数時間程度、布や段ボールを被せるなどして遮光する必要があります。
つまり、早めに日照時間が短くなったと錯覚させて、赤くするということです。
「短日処理」といえば、「シャコバサボテン」に花をつけさせるために行われるイメージがあります。
以前、いとうせいこう先生の書籍に、苦労してシャコバサボテンの短日処理をなさっているエッセイが掲載されているのを拝読したことがあります。
なるほど、来年まで大切に育てたとしても、家庭でやるには色々と手間が掛かってしまいそうです。
ある種、不憫なポインセチア。
大切にしたいとは思っていますが、我が家ではどのような運命を辿るでしょうか。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。
【祝4周年】ブログのことについて語る時にJBの語ること⑤
この度、当ブログ『JBのワイドアンドシャロー』が4周年を迎えました。
いつもありがとうございます。
当ブログをお読みくださる奇特な皆様方には、いつも当ブログやSNS上で大変お世話になりまして誠にありがとうございます。
毎度申し上げるのですが、私が108つの趣味を続けられるのは、当ブログを継続できるのは、偏に皆様のお陰です。
これはおべんちゃらでなく、私の周りには私の趣味に付き合ってくれる方がなかなかいませんので、ブログ、SNSの繋がりがなければいずれもとっくに諦めているのです。
私から提供できることなどなにもないのに、いつもよくしていただき本当にありがとうございます。
それにしても、この記事を書くにあたり、一体何年経ったのだったかわからなくなり、1年前の記事を見返してしまいました。
それほど長くなったということでしょうか。
信じられません。
「趣味」を通じて自分自身について書く【牡蠣フライ理論】
私が近年、特に植物のことを中心に記事にしだしてから、常々考えていることがあります。
それは、「趣味」を通じて自分自身について書く、ということです。
これは、かつて読んだ村上春樹先生の書籍に書かれていたことに着想を得ています。
村上春樹先生が、読者の方から、
先日就職試験で、「自分自身について原稿用紙4枚以内で説明しなさい。」という問題がありましたが、不可能ですよね。村上さんならどうしますか?
という旨の質問を受けた時にこう答えていると仰っていました。
原稿用紙4枚以内で自分自身を説明するのはほとんど不可能に近いですね。おっしゃるとおりです。それはどちらかというと意味のない設問のように僕には思えます。ただ、自分自身について書くのは不可能であっても、たとえば牡蠣フライについて原稿用紙4枚以内で書くことは可能ですよね。だったら牡蠣フライについて書かれてみてはいかがでしょう。あなたが牡蠣フライについて書くことで、そこにはあなたと牡蠣フライとのあいだの相関関係や距離感が自動的に表現されることになります。それはすなわち、突き詰めていけば、あなた自身について書くことでもあります。それが僕のいわゆる「牡蠣フライ理論」です。
引用:村上春樹雑文集
かつて当ブログでは、結構「こういうことをしたら、こういう結果になった」ということが比較的書きやすい記事を作っていたのですが、記事の更新頻度も落ち、より上記のような思いを抱くようになりました。
特に多肉植物やコーデックスなどに関しては、とりわけ気の長い趣味でして、「植え替えたら翌週にはこうなりました」みたいな記事が不可能なわけです。
さらに、私の記事如き育成の参考になることもありません。
そうなってきますと、ブログを通じて、少し自分自身の考えていることも入れていこうという風に考えるようになったのです。
つまり、端的に申し上げますと、もう好きなことを書いてしまおうと考えたのです。
例えば、先日「ハオルチア・オブツーサ」のことについて記事にさせていただきましたが、その記事の大半で、
・祖母と園芸店に行ったこと。
・祖母と太平洋戦争の話をしたこと。
・祖母の生涯について聞いてみたいと内心思っていること。
について書きました。
「ハオルチア・オブツーサ」の記事としては、あるいは誤っているかもしれませんが、つまりこうして記事にすることが、自動的に自分自身について書くことになるのかなと思いながら書いているわけです。
これまでに輪をかけておもしろくなくなってきているかもしれませんが、近年はそのように考えておりますので、当ブログをお読みくださる奇特な皆様方には、ご了承頂けましたら幸いです。
マラソン・ランニングのこと
さて、私は煩悩の数と同じ108つの、広くて浅く、中途半端な趣味を有しているのですが、その1つがマラソン・ランニングです。
これについては、はっきり言って停滞しています。
まず大会については、コロナ禍において軒並み中止、あるいはオンライン開催となってしまい、以降出場していません。
本年は開催される大会も多くなってきましたが、「コロナ対策費用を加味する」とのことで、ざっと1.5倍以上のエントリー料を徴収されることになってしまいました。
マラソンはエントリー料がかかること、また、自己都合で出場できなかったり天候などで中止になったとしてもエントリー料が返金されないことなども承知の上で出場するものですので、価格であったり、そういったことについて文句を言うつもりは毛頭ありません。
ただ、私の場合、仕事柄「エントリーしていたのに急に仕事の都合で出場できなくなった」ということが十分ありえるものですから、エントリー料が高くなってしまうと少なからず躊躇してしまいます。
一方で、マラソン出場は走ることに対して私の大きな目標の1つではありますが、それが目的というわけではありません。
マラソンに出場しようが出場しまいが、断続的にランニングはしているのですが、ここ2ヶ月くらいは天候がずっと悪いことと(お陰で一部植物がダメージを受けてしまいました)、仕事の都合で全くと言っていいほど走れていません。
ただ、別に昨今のランニングブームに乗って走っていたわけでもありませんので、これからも「走れる時に走る」という自分次第のスタンスで、継続していきたいと思います。
とは言え、そのような調子では本当に走らなくなるおそれもありますので、ここである程度明言させていただきますと、やはり「月間100km」というのは1つ自分自身の目安として持ち続けていたいと思います。
アクアリウムについて
「ボトルアクアリウム」「ボトリウム」という言葉は避けました。
SNSの方ではPOSTしたことがありますが、ボトルで粘ってきた私も、20cmキューブ水槽を導入しました。
さらに、ヒーターやフィルターも導入して熱帯魚を飼育しています。
20cmキューブとは言え、ボトルから打って変わって、ということになりました。
立ち上げ当初は、生体が死んでしまったり、水草が枯れたり、苔に悩まされたりといろいろありましたが、一応現在は少し安定しています。
ただ、当ブログでご紹介するというレベルではありませんので、またこれから、ある程度の期間うまく回ってから、気が向けば触れさせていただければと思っています。
このブログ如きで何を気取っているのかと思われるかもしれませんが、我が家のかわいい熱帯魚を紹介できればと思います。
昆虫飼育について
これはもう本当に、恥ずかしながら、残念ながら、現在はただの1頭たりとも飼育していません。
もちろん、私が「虫嫌いの昆虫好き」であることに変わりはありませんので、本当は少しくらい飼いたいという思いも持ち合わせているのですが、一度ブリードを始めてしまえば(色々な意味で)なかなかやめられないのは身をもって知っていますので、再開するのは難しいかなと思っています。
ただ、先日愛読書のBRUTUSで「珍奇昆虫」特集が組まれていました。
虫屋界隈ではお読みになられた先輩方が多かったのではなかろうかと思います。
これで私の中の秘めたる標本欲がむくむくと顔を上げてきまして、久々に、何かの隙に標本だけは作れないものかと画策しています。
何せ昆虫飼育をやめた時にストックしていた標本素材が少しだけそのまま放置されているのです。
ただ、生体飼育も、「観賞用にオオクワガタを少しだけ…1ペアだけでも飼えないものか…!」などと密かに思っていますので、できればいつか…近いうちに…。
植物について
植物については近年いつも記事にしていますので、簡単に述べさせていただきたいと思います。
まず、これまで私の中の「植物」という趣味の意味合いについてはあまり触れてこなかったような気がするのですが、植物趣味というのは、非常にコレクション性が高いです。
これが昨今の植物ブームに拍車を掛けています。
私もそのムーブメントに乗っている1人なわけですが、植物を蒐集しては、SNSでアップし、反応を頂戴するという塩梅です。
それで現在、珍奇植物(ビザールプランツ)の類いの、とりわけアガベ類やコーデックス類の価格は高騰するばかりです。
私は早くから数万、十数万するような植物の購入は諦めています。
もちろん、購入なさる方は是非是非購入していただき、SNS等でアップしていただければと思います。
私自身それを楽しみにしていて、勉強にも、目の保養にもなります。
僻みも妬みも一切ありません。
ただ、私自身は細々と、生育そのものも楽しむつもりで、極力若い株や安い株を買っていこうと思っていますし、ずっとそうしています。
そうしている内に、今後珍奇植物の値段が下がってくる可能性も考えられます。
現在の現地球級の実生株が広く出回るようになるか、ブームが去るか、あるいは現地の植物が枯渇するか…いつかどういう形かの顛末を迎えることになるわけですが、その時値崩れするのか、あるいはより希少性が高まってしまうのか…嗚呼、そうなってしまうと益々買えなくなりますが…。
いずれにしましても、今後も細々とやっていくことにしていますし、現地球などを購入することがあるとしても、高が知れていると思います。
「大した植物持ってないな」と思われる諸先輩方もいらっしゃると思うのですが、温かい目で見ていただければ幸いです。
終わりに
5年目に突入している当ブログこと「JBのワイドアンドシャロー」ですが、これまでがそうであったように、今後もどうなるかわかりません。
内容も、その時々の私のライフスタイルに合わせたものにならざるを得ないようです。
ただし、これまで4年以上続けてきまして、はっきりしていることは、もしかただの1人も読んでくださらなかったら、さすがの私も継続することはできません。
これからもお付き合い頂けましたら幸いです。
長くなりましたが、今後ともどうかよろしくお願いします。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。
ハオルチア・オブツーサと僕と祖母【89歳の僕の祖母も魅了される植物】
私は、煩悩の数と同じ108つの広く浅い趣味を持ち、1人で細々と珍奇植物を育てています。
そして、最も身近な植物仲間が、実は私の89歳の祖母なのです。
- 祖母は昭和のサボテンブームを知る世代
- 89歳の祖母と園芸店を巡る
- ハオルチア・オブツーサとは
- 祖母が購入したハオルチア・紫オブツーサ
- 私の380円オブツーサ
- ハオルチアHyb
- 開花と共に萎んだオブツーサは復活するのか
祖母は昭和のサボテンブームを知る世代
明治時代のサボテンブーム、昭和30年代の戦後サボテンブーム、そして現在のサボテン(多肉植物)ブームは何度目のサイクルになるのでしょうか。
私自身もそのムーブメントに踊らされている者の1人なわけです。
しかし、私の祖母世代となると話が違います。
そういった何度かのブームを見た上での現在があるのです。
もっとも、我が家の場合、祖母というよりも祖父(すでに他界)が、しかも嗜む程度にサボテンを少々収集していた程度だったようです。
ですので、祖母はサボテンや、あるいはアガベのようなトゲトゲ系にはまったく興味がありません。
専らエケベリアや、今回のハオルチア類に食指が動くようです。
89歳の祖母と園芸店を巡る
12月のある日、私は、祖母を愛車の助手席に乗せて園芸店へ向かいました。
祖母は、私の実家において、私の両親とともに住んでおり、高齢ではありますが、物知り博学、足腰カクシャク、私との連絡は愛用のiPadを通じて取り合うコンピューターおばあちゃんです。
今回、園芸店巡りに誘ったのは私からでしたが、祖母がそろそろ園芸店に多肉植物を見に行きたいと漏らしていたことは、家族を通じて知っていました。
いずれの園芸店も、実家から数kmですから、車に乗っている時間は短く、そして限られたものでした。
それでも、車内では多肉植物のこと、最近読んだ本の話をしました。
また、12月上旬のことでしたから、話は真珠湾攻撃(昭和16年12月8日)にまで及びました。
当時祖母は小学生ですが、真珠湾攻撃(及びマレー作戦)から太平洋戦争に突入したのであり、この時のことは鮮明に覚えているということでした。
当時の教育を受けていると、開戦は祝うべきことであり、戦争には必ず勝てるものだと思っていたというのです。
祖母が戦争の話をするのは珍しいことでした。
「語り継いでいかなければならないというけど、誰がこんな話を聞きたいものかね?」と言うのです。
私は聞きたいし、聞くべきだと思うし、私の子供達(祖母から見れば曾孫である)にも聞かせて欲しいと思いました。
しかし、あるいは祖母自身も「何が楽しくて、戦争の話などしなければならないのか」ということなのかもしれません。
話は逸れますが、以前から私は祖母のことについて考えていることがあります。
それは、祖母自身に生涯を語ってもらい、それを私が文章化したいということです。
もちろん、それはどこかに公開するためのものでなく、そのようなことをするつもりなどありません。
あくまでも記録化しておきたいし、でも、それをするには私はあまりに祖母のことを知らなすぎるのです。
何年も前からそう思いながらも、なかなか実行に移せてはいません。
祖母の生涯を聞くのは気恥ずかしさもあるし、何より、まるで死期を考えているような行為だと感じてしまうのです。
それでも、私には価値のあることのように思えるし、これをしなかった時に、いつか後悔を覚えるかもしれません。
こうして一緒に園芸店を巡ることができるのも未来永劫続くものではありません。
いつか、時がきたら、でも早いうちに、やってみたいのです。
ハオルチア・オブツーサとは
学名:Haworthia cooperi var.truncata
英名:ハオルチア・クーペリー
和名:雫石
「ハオルチア・オブツーサ」は、ハオルチアの原種の1つで、なんと言っても窓のある丸い葉が特徴です。
学名を見るとわかりますが、カタカナ表記すると「ハオルチア・クーペリー・トルンカータ」ということになりそうです。
成長はいわゆる「春・秋型」であり、春から秋にかけて成長が見られます。
また、春を中心として長い花芽を伸ばし開花します。
植え替えは春に動き出す頃、あるいは早秋休眠までにということになろうかと思いますが、過度に神経質になる必要はなさそうです。
根は割に太く丈夫なものが主根として伸びます。
ハオルチアは葉の見た目の割には(?)根が太く長く伸びますので、できれば高さのある鉢が良いかと思います。
また、「ハオルチア・オブツーサ」と一口に申しましても、
・大型オブツーサ
・紫オブツーサ
・黒オブツーサ
・達磨オブツーサ
など、様々な名称がついた種類がある他、ハイブリッドのものも多く出回っています。
私如きハオルチア素人では、何がなんだかわかりません。
いずれにしましても、ハオルチア・オブツーサの観賞価値はなんと言っても、美しい「窓」部分にあることは違いありません。
また、昨今はすっかり珍奇植物(ビザールプランツ)も見慣れてしまって忘れがちですが、「珍妙さ」だって素晴らしいです。
自生地では、土や埃を被りながら、窓の部分だけ地表に出しているそうですが、改めて考えますと、こんな植物が地面から顔を出して自然に生えているかと思うと驚愕です。
祖母が購入したハオルチア・紫オブツーサ
さて、今回祖母が購入したのが「紫オブツーサ」です。
一般に「OB-1」と呼ばれるもので「ドドソン・紫オブツーサ」からの改良品と言われています。
未だ「紫」と呼ぶには程遠い色合いです。
というか、そんな色になるのでしょうか。
葉は比較的小振りなものが密集しており美しいです。
「ハオルチア・オブツーサ」と聞けば、割にこのような個体を想像することが多いように思います。
今回ハオルチア・オブツーサを購入するにあたり、いくつか候補となった個体はありましたが、祖母とすれば「紫オブツーサ」という品種にこだわって購入したようでした。
私の380円オブツーサ
以前SNSでもアップしたことがあったように思うのですが、よく行く地元園芸店で380円で購入したオブツーサです。
あまり価格のことを言うのも下世話な話ではあるものの、やはりここまで安いとコストパフォーマンスが高く、満足度も高くなるというものです。
私がいくつか育てているオブツーサの中では、最も葉が大ぶりです。
大窓の品種は、新芽の時点ですでに大きい気がします。
私自身気に入っている、我が家でも期待のオブツーサでして、今後ますます成長してくれることを願っています。
ハオルチアHyb
こちらは「ハオルチア・ハイブリッド」として購入したものです(こちらも同じ園芸店で安価でした)。
細かい葉が密生するタイプで、あまり大きくならず、かつ小さい子株がいくつも芽吹いています。
日に当てていると、我が家では紫オブツーサよりむしろ紫っぽくなっており、今後どのようになるのか楽しみです。
開花と共に萎んだオブツーサは復活するのか
こちらは、大窓系のオブツーサとして何年か前に購入したものです。
気に入っていたのですが、春に花芽を伸ばして開花したと思ったら、葉がしぼんでしまいました。
花芽を切ったものの、萎んだ葉は戻りません。
数ヶ月経過するも回復が見込めませんでしたので、いっそ水耕栽培で復活を図ってみました。
1〜2ヶ月もそうしていたのだったか、見ようによっては少し回復したかもしれませんが、結局現在まで完全回復には至っていません。
枯れてはいないと思いますので、今度は根をカットしてリセットするような感じで試してみようかと思います。
復活して、またご紹介できることを祈っております。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。
プレクトランサス・エルンスティーと僕【アロマティカス的にもコーデックスとしても楽しめる良き植物】
プレクトランサス属の中でも「エルンスティー」は塊根部分ができ、コーデックスとしても楽しめる珍しい植物です。
「アロマティカス」って人気があるのですね
我が家には、特にどうということはないのですが、「アロマティカス」が2株あります。
葉を触ると、ハーブのように良い香りがすることに惹かれ、何年か前に購入したのでした。
気に入っているのですが、冬場は自室に取り込むスペースもないので、余程氷点下や積雪の恐れがない限りは屋外で越冬しています。
やはり少なくともおよそ5度を下回ったら屋外越冬は難しいかなという種ですので、そうすると冬に調子を崩しては、春から盛り返すということを繰り返しており、なかなか美しくは育っていません。
逆に言えば、そのようないい加減な管理でも枯れることまではなく、毎年楽しませてくれる強健種であるとも感じます。
こちらの写真は、たまたま立ち寄った園芸店で見かけたアロマティカスですが、大切に育てれば結構大型化するようです。
このアロマティカスですが、育てていらっしゃる方も多いのではないかと思います。
結構人気があるらしく、ホムセンなどでも販売されているだけでなく、今年は私が平素から行っている園芸店では、「お客様からのお問い合わせにより入荷しました」という案内を2店舗で目にしました。
アロマティカスの学名は、「プレクトランサス・アンボイニクス(Plectranthus amboinicus)」です。
前置きが長くなりましたが、今回の「プレクトランサス・エルンスティー」はアロマティカスの仲間です。
「プレクトランサス・エルンスティー」とは
「プレクトランサス・エルンスティー」は、南アフリカ原産の、「シソ科プレクトランサス属」の多年草です。
「プレクトランサス」とは一口に言いましても、約200~350種類あるそうです。
夏型の植物で比較的暑さにも寒さにも強いとされており、育てていても実際強いのだろうとは思うのですが、意外と秋になると他の仲間たちそっちのけで真っ先に落葉したりしています。
やはり余裕があれば最低気温が10度を下回った辺りから室内に取り込むことを検討した方がよさそうにも感じるところです。
葉は柔らかく、やや多肉質な印象です。
ハーブの仲間であるシソ科であり、先述のとおりアロマティカスなどの仲間ですので、同様に葉に触ると香りがします。
アロマティカスほどは強く、スッキリとはしていない感じでしょうか。
花は、青紫色の小さな花を咲かせます。
シソ科らしい花で、小動物の頭を思わせるような形です。
そして、この種の最大の特徴としましては、塊根部を形成するコーデックスだということです。
ハーブらしさとコーデックスの2つの楽しみ方を味わえる、おもしろい植物です。
安くて楽しめるコーデックスを求めて
私は細々と園芸を楽しんでおり、「パキポディウム・グラキリス」などの塊根植物(コーデックス)もごく小規模に嗜んでいます。
ただし、いずれも小さな株ばかりです。
なぜなら、ご存じのとおり大きな輸入株は非常に高額なのです。
また、猫の額に犬小屋を建てたような我が家では充分な置き場所がありませんから、大型の植物を収集するのは適していません。
昨今の植物ブームの陰で、私のような方は多いと思います。
それはそれで、もちろん良いのです。
自分が納得できる植物、自分が好きな植物を愛でることができればそれで良いのです。
一方で、やはりより良いコーデックスは育てたい…。
そうなってきますと、「何か自分でも買えて、楽しめる植物はないかなー」という探求が始まるのです。
貧乏暇なし、です。
そうして私が行き着いた植物の1つが、「プレクトランサス・エルンスティー」です。
アロマティカス的にもコーデックスとしても楽しめる良き植物
先述のとおり、「プレクトランサス・エルンスティー」は、アロマティカス的に、あるいはハーブ的に楽しめると同時に、塊根部を形成するコーデックスでもあります。
何か安価で楽しめるコーデックスはないものかとインターネット上で調べていましたところ、たまたまこの植物に行き着いたのでした。
もちろん、この種でも塊根部が大きい、より一層コーデックスらしい株は高額なのかもしれませんが、そういったとんでもない株は目にしたことがありません。
昨今流行のコーデックスと比較するとという意味では、安価かなと思います。
数百円〜2,000円台で私が所有しているレベルまでの一般的な株は購入できるものと思います。
一方で、さほど珍しい希少種というわけではないとは思うのですが、いつでもどこでも売っているというわけではありません。
プレクトランサス属の種類という意味では稀に園芸店で見かけるのですが、プレクトランサス・エルンスティーそのものは、私自身は未だ見かけたことがありません。
もし購入の意思がおありでしたら、見つけたら即買いということで良さそうです。
購入に際して一応確認の必要がある要素が、「実生」か「挿し木」かということです。
プレクトランサス・エルンスティーは比較的挿し木で増やすのが容易らしく、ネット上で出回っている株の多くも挿し木によるものと見受けられます(というか実生などほとんど見ないでしょうか)。
一般的にはコーデックスは実生の方が塊根部が太りやすいとは思いますが、ただ、プレクトランサス・エルンスティーの場合、挿し木でも比較的太りやすい種だということは目にしたことがあります(私自身この種の挿し木をしたことがないので実感はわかりません)。
さて、プレクトランサス・エルンスティーのコーデックスとしての実力ですが、アロマティカスの仲間とは思えないほど、結構太く、思いの外コーデックスらしくなってくれます(我が家にはそういった立派な株がまだありませんので、大変恐縮ですが検索してみてください)。
ご覧のとおり、花も葉もいかにもシソ科、いかにもプレクトランサスです。
花は、よく見ると色合いも良く、なかなかかわいらしい見た目です。
コーデックスの花と思えば十分鑑賞価値があります。
「趣味の園芸」でも「プレクトランサス」が紹介されていましたが、そういういわゆる「プレクトランサス」よりも花も葉も優しげでハーブらしく、愛着が湧きます。
春から秋に掛けては、このように結構葉が生い茂りますので、本当はもっと剪定した方が一般的に塊根部が太りやすいだろうと思いますし、何より見栄えも良いと思います。
少なくともアロマティカスよりは積極的に剪定した方が美しいと言えそうです。
花は秋まではしつこく咲いたりしますが、晩秋には花も葉も落ち始めます。
葉が落ちると、我が家の株も塊根部が見えるようになりました。
今シーズン、少しは大きくなったでしょうか。
持ち主である私の感覚としては、碌に大きくなった気がしません。
ハーブよろしく、枝葉は割に旺盛に伸ばすのですが、さすがに肝心の塊根部の成長まで早いということではなさそうです。
やはり、もっと積極的に剪定すべきかと思います。
それでも、手軽にハーブ的にも、コーデックス的にも楽しめる植物はちょっと他にはありません。
私のように、お高いコーデックスが買えなくてお困りの皆様、プレクトランサス・エルンスティーはいかがでしょうか。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。
センナ・メリディオナリスと僕【挿し木センナよ、これで発根していなかったら嘘だぜ?】
私は恥ずかしながら、実生も挿し木もなんだか碌にうまくいったことがない気がします。
そんな気がしてしまう大きな理由の1つが、「センナ・メリディオナリス」の挿木です。
「センナ・メリディオナリス」という植物があります。
非常に人気のある夏型の灌木です。
日本で鉢植えで育てている限りは、成長しても背は比較的低く、他方幹や枝は太りますので、いわゆるコーデックスに分類されています。
マダガスカル原産で、成長も遅いですので、盆栽的楽しみ方ができます。
マメ科らしいかわいらしい葉、白く上品で、それでいてボコボコと逞しい幹など、非常に魅力的な植物です。
もう1つ、残念とも言うべき特徴があります。
非常に高価なのです。
サイズが大きな輸入物の現地球で大きなものなら、数万〜十数万円は覚悟しなければなりません。
そんな高額な植物、私のように細々とやっている者には購入することなどできません。
挿し木用の枝だと比較的安価か
センナ・メリディオナリスは非常に人気があることもあり、輸入株が比較的流通しています。
求めれば、価格面などの条件も合えば、購入すること自体はそう難しくはないでしょう。
一方、主にインターネット上において、実生株や挿し木のものも比較的多く目にします。
いわゆる現地実生もあるでしょうし、育てていらっしゃる方も多くなってきていますので、剪定などによる挿し木用枝も出回るものと思われます。
実生株などは意外と高価で、「これならもうちょっと奮発して現地球を買った方が良いな」ということもなくはありません。
その点挿し木用の株ですと、比較的安価だったりします。
わかります。
私も未だ植物に盲目的にならないよう、自我を保つようにしている自覚がありますので、正直なところ「剪定した植物の枝如きに数千円も数万円も支払うなど馬鹿げている」と思います。
しかしながら、そういったことを頭で理解していても、手に入れたくなってしまうのが趣味人の辛く悲しいところです。
そんな私が、結局「欲しい」と思える剪定枝に出会うことができてしまったのでした。
そして、私自身あくまで「おかしい」とは思いながらも、迷うことなく購入していたのです。
まずはメネデールから
さて、挿す前にまずはメネデール水溶液に一晩程度浸け置きしておきました。
こちらは挿す直前の断面の状態です。
非常に新鮮であることがわかります。
さて、これを挿す用土ですが、お調べしましたところ、とどのつまりはなんでもよさそうなのです。
そもそもセンナ・メリディオナリス自体、比較的丈夫な植物のようで、挿し木の方の難易度も比較的低いものと認められました。
この時は、いつも他の植物に使用している、多肉植物用にブレンドされた土を使いました。
購入時にまだ葉が落ちていない状態でしたので、鉢に挿しただけでもう発根したかのような雰囲気になってしまいました。
はっきり申し上げて、この時はまだ油断していました。
1ヶ月後…動きなし
まず、鉢に挿してから間もなく、次々と葉が落ちていきました。
これは致し方ないことでしょう。
しかし、その後全く動きが感じられないのです。
発根には1ヶ月どころか、数ヶ月かかる場合もあるわけですし、見た目にすぐ変化があることはないでしょう。
しかしながら、なんというか、見ていても生気が感じられないのです。
居ても立っても居られず、結局抜いてみることにしました。
すると、やはり根本の方が傷んでおりました。
水やりが多かったのか…かと言って発根時に水を切るわけにはいかないと思いますし…あとこれはあくまで私の個人的な思いなのですが、今回密かにルートンを使っておりまして、ルートンを使うとなんだかカビっぽくなってしまうことがあるような気がします(おそらく私の塗り加減が悪いのでしょうか)。
今回はまだ芯の方は大丈夫そうでしたので、腐りかけていた部分をハサミでカットしまして、再度挿してみることにします。
オキシベロンと芽吹き
センナ・メリディオナリスの挿し木は簡単なものと思って完全に油断しておりましたので(私が下手なだけで、実際は容易なのかと思いますが)、次は安心と信頼のオキシベロンを使います。
一晩程度オキシベロン浸けで挑みます。
そして、「もしかして荒療治で、このまま水耕栽培という手もあるのかなー…」などと思い悩んでもう1〜2日水に浸けていましたところ、新芽が芽吹いてきました。
1日2日のことですから、なにも水に浸けたから芽吹いたということはないでしょう。
たまたまのタイミングかと思います。
しかし、この時は「少なくとも死んでいなかった」と思えただけでも天にも昇る気持ちでした。
一度芽が出ますと、次々と出てきます。
それから数日もしない内に、動き出してくれたものと信じて再度鉢に挿しました。
園芸支柱として、竹串4本で固定します。
挿し木センナよ、これで発根していなかったら嘘だぜ?
さて、挿しなおしたセンナ・メリディオナリスですが、その後は挿したままです。
挿しなおしてからも葉は増え、さらに葉は閉じたり開いたりと、ちゃんと就眠運動もしているのです。
それでも、まだ全く安心できません。
またもなんというか、生気が感じられないのです。
葉は展開したものの、前述のとおり発根前から芽吹いていたのですから、これは元々枝が持っていた体力とプログラムによって展開された葉と思えて仕方がないのです。
また、よく葉を展開している間は根を出さないということも聞きますが、それも不安心を掻き立てます。
それでもぱっと見には普通に根付いている株のような佇まいです。
これで発根してなかったら嘘だぜ?という気持ちです。
どうやらこのまま冬に突入しそうですので、発根しているものと信用して、一緒に寒い冬を乗り切るしかありません。
このまま無事発根してくれたなら、姿形はなかなかおもしろい良株だとは思うのですが…健全な生育を祈るばかりです。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。
【ネタバレなし】ありがとうダニエル・クレイグ=ジェームズ・ボンド【007/NoTimeToDieを鑑賞】
「007/NoTimeToDie(ノー・タイム・トゥ・ダイ)」を劇場鑑賞してまいりました。
仕事、家庭、そしてコロナ禍の影響で、映画を公開初日に鑑賞したのは久しぶりです。
本当は公開直後にこの記事をUPしたいと思っていたのですが、私は30歳代にして20数年来の007ファンです。
正直なところ、鑑賞直後では未だ今回の「NoTimeToDie」を消化しきれていないところがあり、なんだか思うように筆が進みませんでした。
いずれにしましても、(この記事作成時点では)まだ公開初日ですから、映画の内容について触れるつもりはございません。
今回記事では、【ネタバレなし】で、NoTimeToDieのレビューというよりは、どちらかというとダニエル・クレイグについて記述させて頂きたいと思います。
ダニエル・クレイグがどのような俳優であるかということは私如きが語るまでもありませんので、他の映画関連サイトやブログにお任せすることとさせていただきまして、私の方では、ただただダニエル・クレイグへの感謝と、私から見たダニエル・クレイグとはどのような存在であったかということに終始させていただきたいと思います。
劇場鑑賞を終え、熱い内の文章ですので、ちょっとここから、私自身もどのような内容になるかわかりません。
いつも以上に理解し難い内容になるおそれがありますが、ご了承頂ければ幸いです。
多くのボンドファンを納得させた「007/カジノ・ロワイヤル」
私とダニエル・クレイグの出会いは、やはり「007/カジノ・ロワイヤル」でした(確か「ミュンヘン(2005年)」も鑑賞していたと思うのですが、ダニエル・クレイグがこれ程までの男とは未だ認識していませんでした。あとはトゥームレイダーも観ていたはずです)。
私自身、初めて「カジノ・ロワイヤル」を劇場鑑賞した時、映画としては大満足したものの、「ボンド映画」としては不満が残ったのを覚えています。
スタートがガンバレル・シークエンスでなかったり、謂わばボンド映画としての「お作法」を守っていないと感じられる部分がいくつか見受けられた気がしたのです。
しかし、「カジノ・ロワイヤル」にはその不満を補って余りある魅力がありました。
まずは秀逸な脚本です。
007フリークとして誤解を恐れずに申し上げますと、007全作品の中で最も良い脚本でした。
いえ、いささか極端な言い方をさせていただきますと、007シリーズで脚本(あるいはストーリー)が良いとか悪いとか意識したのは初めてでした。(「女王陛下の007」のストーリーも嫌いではありませんが)。
これは「007/カジノ・ロワイヤル」が、ジェームズ・ボンドリボーンの物語だったということもありますが、ボンドがどのようにボンドになったか、ヴェスパー・リンドとの関係など、ボンドの人間性がしっかりと描かれている初めての作品と言って良いかと思います(ただし、007シリーズの場合、人間性を描くことばかりが正解でないのが難しいところです)。
そして、もう1つは、何より「クレイグ=ボンド」の魅力です。
007映画を現代のアクションシリーズに昇華させた「クレイグ=ボンド」
よく評されるのは、「クレイグに決まった当初は不安視されたが、カジノ・ロワイヤル公開後は『ショーン・コネリー以来最高のボンド』と言われるようになった」というものです。
私個人としては、別に「コネリー=ボンド」だけが至高(あるいは基準)という思想は持ち合わせていませんので、「コネリー以来最高」という表現を用いることはありません。
しかしながら、正直なところ、私自身も「不安視」していたファンの1人でした。
当時私の中では、ボンドと言えば5代目「ピアース・ブロスナン」でしたので、クレイグでは、なんというか、いささかブロスナンのようなダンディズムが欠ける気がしました。
また、これは世界中のファン共通かもしれませんが、新しいボンドがクレイグであることがアナウンスされた時、クレイグの髪が金髪であることに加え、やや長かったので、これも不安視の大きな理由になったような気もします。
しかし、クレイグ演じる屈強なボンド、人情味のあるボンドを見て、多くの世界中のファンと同様に不安は消し飛びました。
「クレイグ=ボンド」は、現代のボンド像に非常にマッチしていました。
かつてのボンドは冷戦時代のスパイであったり、現代映画にそのまま当てはめては(娯楽映画なので必ずしも現実的である必要はないが)不自然な設定と言わざるを得ませんでしたが、ストーリー上ボンドをリボーンさせるとともに、特殊部隊出身であるなど、現代にモダナイズされていました。
さらに、その設定がクレイグの雰囲気にも合っていました。
また、「007/ゴールデンアイ」ではそのアクションが評価された5代目ピアース・ブロスナンでしたが、「007/ワールド・イズ・ノット・イナフ」以降におけるブロスナン自身がこなすスタントは、正直なところ鈍重さを感じなくもありませんでした(また、個人的には拳銃の構え方がいわゆる「カップ&ソーサー」であることもどこか素人くさくて好きではありませんでした)。
さらには、「007/ダイ・アナザー・デイ」では、ヴィランが整形手術でアジア人から白人に変わったり、ボンドカーが光学迷彩さながらに姿を消したりと、何と申しますか、浮世離れしてしまった感がありました。
(※お断りしておきますが、私はブロスナン=ボンドのお陰で007ファンになったのであり、彼の4作が大好きです)
とかく、いささか大味になってしまった007シリーズを現代的なアクションシリーズに昇華させたのが、クレイグ=ボンドの何よりの功績と言えます。
僕の中で永遠のヒーローになった「クレイグ=ボンド」
私が「ジェームズ・ボンド」に出会ったのは中学生の頃でしたが、「クレイグ=ボンド」に出会ったのは20代前半のことでした。
私の中で、単に憧れのヒーローであったジェームズ・ボンドは、「クレイグ=ボンド」の存在によってはっきりと「人生のバイブル」になりました。
子供が「大きくなったら仮面ライダーになりたい」と言うように、いい大人の私が「ジェームズ・ボンドのようでありたい」と思いながら生きているのです。
どのような大人になりたいのか。
20歳になって成人式を終えながら、多かれ少なかれ、誰しもがぶつかる壁がある中で、私にとって「クレイグ=ボンド」という存在に出会えたのは幸運でした。
別に普段から「自分はジェームズ・ボンドだ」と名乗ったり(ブログではJBを名乗っていますが…)、コスプレみたいに格好を真似て生活したり、そういう意味ではありません。
心の中に、私の人生のバックボーンとして、「ジェームズ・ボンドのような男でありたい」という意識があることが私の秘めたるプライドです。
そしてそれを具現化してくれたのが「クレイグ=ボンド」なのです。
今回の「007/NoTimeToDie」を鑑賞した思いについて、現時点で一言だけ触れるなら、やはり「ダニエル・クレイグが主演した5作は、5作で1つの物語だったのだな」ということです。
これまでの007シリーズは、同じヴィランが登場するなどのことはありましたが、基本的には1本1本それぞれが独立した映画でした。
歴代ボンドの中でもそういった製作は初めてのことであり、いかにダニエル・クレイグの器量が優れているか、また、愛され、信頼されていたかということが窺い知ることができます。
ダニエル・クレイグ=ボンドが今作で最後であることは、私にとって残念でなりません。
もうこれで新作が観られないなんて、信じられず、受け止められません。
わかっていたことだったのに、「NoTimeToDie」を鑑賞して、このことが初めて現実のものとなりました。
一方で、熱烈なクレイグ=ボンドファンとしてあえて申し上げますと、年齢のことなどを考えまして、良い引き際でもあります。
私は「007/ダイ・アナザー・デイ」を観て正直なところ「ブロスナン=ボンド」の“老い”を感じてしまいましたが、クレイグの“老い”は、断じて007映画で感じたくはありません。
クレイグ=ボンドは、5作を通じてジェームズ・ボンドを描いた物語として、007シリーズに金字塔を打ち立てました。
この世に映画というものが存在する限り、語り継がれ、007シリーズの中でも後世に最も評価されるでしょう。
ダニエル・クレイグ、本当に素晴らしい15年間をありがとうございました。
世界中の多くのファンと同様、「クレイグ=ボンド」は私の中で永遠に輝き続けます。
また、俳優としましても、これからもずっと応援しています。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。
【祝㊗️300記事】ブログのことについて語る時にJBの語ること④
この記事が、当ブログ開設依頼300記事目になります。
ありがとうございます
いつも当ブログをお読みくださる奇特な皆様、本当にありがとうございます。
皆様のお陰で、しがない当ブログが継続できております。
このようなご挨拶をさせていただく時はいつも申し上げるのですが、当ブログやSNSが、私が自分以外の方と趣味を共有できる大切な場であり、モチベーションそのものと言っても過言ではありません。
今後ともどうかよろしくお願い致します。
ブログのことについて語る時にJBの語ること④
当ブログは2017年12月に開設しました。
300記事など、毎日更新なさっている方は1年足らずで到達してしまうわけですが、自分自身ではよくもここまで記事を書いたものだなと信じられない思いです。
ちなみに200記事到達から今回の300記事到達までは約2年2ヶ月掛かっています。
どんどん更新ペースが鈍くなっているところですが、それが現在の無理のない自然なペースですから致し方ありません。
更新ペースを上げることも大切なことであるところ、これもいつも申し上げるのですが、何の因果か奇跡的に当ブログにアクセスしてくださった方が「薄っ!アクセスして損した!」という内容にだけはしないでおこうと思っております。
当ブログは元々、自分自身の浅く広い、ワイドでシャローな趣味について書かせて頂くために開設しました。
どれも浅い趣味ばかりですから、何かを教示しようという目的ではありません。
ありがたいことに、当ブログやSNSを通じて絡んでくださる方もいらっしゃって、始めた甲斐があった、ブロガー冥利に尽きると感じております。
また、リアルでないオンラインでの繋がりは、奇しくもこのコロナ禍の時代にあるいは合うことになったのかもしれません。
私は煩悩の数と同じ108つの浅く広い趣味を有しているため、非常に取り止めのないブログでございますが、幸いなことにまだ継続するモチベーションが残存しているようですので、これからも続けていこうと思っています。
当ブログの今後について
今までもこれからも、当ブログに特に展望のようなものはございません。
ただし、私自身、書きたいと思ったことを記事にしている関係上、多かれ少なかれ傾向が生じてきます。
平素からお読みくださっている奇特なお方は、ありがたいことにお察し頂けるかと思いますが、最近は植物に関する記事が多くなっています。
ただ、植物はどうしても成長がゆっくりですから、何か世話をしたら劇的な変化があって、結果ブログ記事にできるというものではありませんので更新ペースも必然的に落ちるのかなと思います。
その他、観賞魚の飼育やランニング、あるいは映画鑑賞や読書など、それぞれの広く浅い趣味も継続しています(コロナ禍での登山は行けていませんが)。
趣味人に暇なし、です。
当ブログのPV数について
あまり具体的に書くとお恥ずかしいですし嫌らしいですので控えますが、当ブログでも毎年夏場はPV数が伸びまして、いささか盛り気味に申し上げますと、『1日/1,000PV前後』、『1月/30,000PV前後』頂いております。
当ブログのレベルからしまして、自分としては信じ難い数のPVを頂戴していると思いますが、一方で2年目の夏にはこのくらいのPVは頂いておりましたので、ある意味での成長は見られません。
ただ、誤解を恐れず申し上げますと、ブログを開設した当初のようにPV数は気にならなくなりました。
もちろんPV数やユーザー数が伸びて、お読みくださる方が多くなるのはこの上ない喜びであり、身に余る思いです。
ただし、お読みくださる方がいらっしゃる以上、それが多かろうがそうでなかろうが、PV数を伸ばすためにどうにかしようという思いは無くなってしまいました。
言ってしまえば、趣味の一環で行なっているに過ぎない当ブログですから、PV数が伸びようが伸びまいが、なんら私の人生そのものを左右するものではないのです。
とにかく、誰が待つでもない当ブログの更新ですが、アクセスしてくださる方がいらっしゃる以上、酷い記事だけは作るまいと心に決めている次第です。
更新もしたいがブラッシュアップもしたい
PV数を伸ばすためにどうにかしようとは考えておらず、今後も酷い記事だけは作るまいという思いも本当ですが、一方で古い記事をブラッシュアップできたらどんなに良いかという思いは持ち合わせています。
なんだか当ブログ開設当時の記事のPV数が意外と多かったりして、非常にお恥ずかしいのです。
恥ずかしいだけでなく単純に記事のレベルも低く、もし私が読者としてこの記事に辿り着いたなら、まず継続してそのブログを読みにきたり、他の記事を読んでみたりしないであろうという状態です。
できることなら記事を作り直したいなーと思うのですが、新しい記事を書くのも儘ならない体たらくの私ですから、なかなか難しいかもしれません。
最後に
当ブログは、誰が待つわけでもありませんので、私自身無理せず、書きたいと思ったことについて書き、継続していけたらと思います。
当ブログをいつまでにどうしたいという展望は全く無いのですが、ここまで続けてしまっては、閉鎖してしまうのも勿体ない気もするのです。
いずれにしましても、当ブログ、SNSを通じてお世話になっている奇特な皆様方に感謝を忘れず、継続できればと思います。
本当にありがとうございます。
今後ともどうかよろしくお願い申し上げます。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。