ローゼンベルグオウゴンオニクワガタ標本製作-その1展足まで
この記事では、先日☆になりましたローゼンベルグオウゴンオニクワガタの標本製作について記述させていただきます。
初心者の標本製作になります。
はじめに
私は極小規模なクワガタ飼育をしているのですが、観賞用にローゼンベルグオウゴンオニクワガタの成虫♂1頭のみを購入し飼育していました。
jbwideandshallow.hatenablog.com
しかし、我が家に来てわずか1ヶ月程度で☆になってしまいました。
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大変残念ではございましたが、黄金の体色を見られて良かったです。
購入当初から、☆になってしまった暁には標本にしようと思っていたのですが、思いの外早くその作業をすることになってしまいました。
死後すぐに気付くことができましたので、すでに展足まで終えているところです。
日頃標本製作をなさっている先輩方にはお見苦しいかと思いますが、ご了承いただければ幸いです。
☆になっていることに気付いて
過去記事のとおり、ローゼンベルグオウゴンオニクワガタが☆になっていることに気付きましたのは死後、最長でも一日程度のところで、未だ足を動かすことのできる状態でした。
それで、一気に展足までしてしまった方が楽だと判断し、直ちに作業に取り掛かりました。
酢酸エチルによる防腐処理
酢酸エチルは生体を〆る際によく用いられるものです。
私は酢酸エチルそのものを探したことはないのですが、先人たちの教えを目にしまして、以前ご紹介したとおり、酢酸エチルを主成分とした除光液を使用しています。
100均で購入できます。
本来は先述のように生体を〆る際に使用されるのですが、防腐効果もあると言われており、特に生体に酢酸エチルを吸わせることで効果があるとされています。
その効果の程や、今回のようにすでに☆になっている個体に対して効果があるのかはわかりませんが、もし効果があるならという思いと、もしダニ等が付着していたらその処理もできるのではという思いで、やるだけやっています。
酢酸エチルを使用する場合は個体を直接浸すのではなく、ティッシュ等に含ませて気化したものを当てるということです。
私はタッパーのような容器に個体と、酢酸エチルを含ませたティッシュを入れ、所詮念のために行なっている作業なので1〜2時間放置して作業終了しました。
軟化作業
先述のとおり、今回☆になっていることに気付いたのは比較的早期で、手足やアゴを動かせる状態でした。
とはいえ、完全にゆるゆるでなければ展足しきれない部分があるかもしれませんし、あと個人的には表面の洗浄の意味合いも含めまして、お湯に浸けることにしました。
お湯の温度は計測したわけではないのですが、我が家で普通に蛇口から出せる範囲で最も高温の温度です。
おそらく50℃あるかないか位ではないかと思います。
こちらもタッパーを使用しまして、お湯に浸けました。
もっといい方法がありそうなのですが、ティッシュで落し蓋をして浸かるようにしています。
今回は元々概ね手足等を動かせる状態でしたので、1時間も浸けていたかなという感じです。
展足に使うもの
マチ針
今回も100均で購入しましたマチ針を使用します。
昆虫針
個体に刺す1本は、標本として完成した後も残るので昆虫針を刺すことにしました。
ピンセット
個体の足や触角の位置を調整するのに使用します。
コルク板
展足の台に使用します。
発泡スチロールの方が刺しやすいと思うのですが、コルクのコースターが丁度よく感じたのと、刺した針がズレにくいのがいいような気がしたので使っています。
展足作業
展足の仕方は人それぞれだと思うのですが、よく図鑑や上手い方の展足を参考にすると良いと言われています。
私はなんとなく図鑑のものより、ネット上で目にします標本製作の上手な方の、キレイに収まって線対称になっている感じが好きなので、遠く及びませんがそれを目指すようにしています。
手順も人それぞれかと思いますし、経験不足の私では自分なりの手順というものもないのですが、
・ 腹部を固定して個体が回らないようにする
・ アゴを固定する
・ 前足から順次展足する
という感じでやっています。
個体に昆虫針を刺します。
腹部を両サイドから固定します。
アゴから順に固定していきます。
概ね完成です。
爪を広げるのと、触角を固定するのを忘れがちです。
ところで、当然身体を真っ直ぐに展足したつもりでしたが、この画像を見ますと右に傾いていることがわかります。
画像を見て後から気付きましたので修正しました。
展足を終えたら1度いくつかの角度から写真を撮って、アップにして見てみると、修正箇所を発見できるかもしれません。
そして密閉できるタッパーにシリカゲルと防虫剤とともに投入して乾燥を待ちます。
多分今回のローゼンベルグオウゴンオニクワガタくらいのサイズなら1ヶ月程度で十分な気がします。
しかし別に急ぐ理由は何もありませんので、十分乾燥させてから完成させたいと思います。
アセトンによる脱脂について
アセトンについても、アセトンを主成分とした除光液を100均で購入しています。
しかし今回はすぐに展足をしたので脱脂作業はしていません。
いわゆる針刺し標本の脱脂というものも、少しネットで見ますので無理ということは無いと思います。
今回は色虫ということで、脱脂作業をした方がいいような気がしますので、今度検討して実施してみたいと思います。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。