初めてのオオクワガタ標本製作〜展足まで【実はオオクワガタは初めて】
この記事では、初めてのオオクワガタ標本製作について記述させて頂きます。
はじめに
私はごく小規模のクワガタ・カブトムシ飼育をしておりまして、飼育個体が亡くなってしまった際には極力標本にしています。
小規模飼育でして、必然的に標本製作数も少ないものなのですが、これまでいくらかの標本製作について当ブログで記事にさせていただいて参りました。
それで、実は先日の終活宣言の以前のことになるのですが、我が家で飼育しているオオクワガタ成虫の内1頭が亡くなってしまいました。
亡くなったのは残念ですが、今回も標本にしようと思います。
それで改めて思うとオオクワガタの標本製作は初めてのことでして、妙な緊張感があります。
標本個体について
今回標本にしますオオクワガタは一昨年幼虫で購入し、2018.5に羽化してくれた個体です。
残念ながら短命でした。
短命であったことについては、その原因を考えて今後に活かさなければなりません。
ご覧になってお察し頂けたかと思いますが小さいです。
生前は計測したことがなかったのですが、今回計測してみると69mmといったところでした。
それでもパプキンやムシモンを見慣れた私にとっては十分巨大甲虫ですし、やはり自分の飼育下で羽化してくれた個体への愛着はありますよね。
概ね完品で羽化してくれているのもありがたい限りです。
あとこれは私の妄想でしてあり得ないことですが、将来もし野外でワイルドのオオクワガタを見るチャンスに恵まれたら、きっとこんなサイズなのかなと妙な現実感を感じてしまいます。
その現実感からというわけではないのですが、小さめサイズであることがむしろ丁度いいかと思い、現在製作中の(というか全く進んでいない)クワリウムには、実はこの個体に入ってもらおうと思っていました。
その点においても残念ですね。
オオクワガタ標本製作について
ということで標本にしようと思うのですが、オオクワガタを標本にするのが初めてと思うと、妙な緊張感を感じてきました。
いつも以上に『きれいに残したい』と気負ってしまいます。
これまでどうしても飼育個体数の関係からパプキンの標本数が多いのですが、それなりのサイズの個体ですとノコギリクワガタやローゼンベルグオウゴンオニクワガタなども展足しました。
又、大きめの個体ですとかつて国産カブトムシやインターメディアツヤクワガタなどを展足しました。
まだまだ経験不足なので、個体が大きかろうと小さかろうとなかなかうまくいかないのですが、私個人的には展足そのものは大型甲虫の方がやりやすく感じます。
但し、大きい分失敗が目立つと言いますか、展足が不恰好であったり、左右対象になっていないと小型種とは比較にならないほど目立つ気がします。
とにかくなんだか今回は緊張するのです。
使用アイテムについて
ところで標本製作に使用しているピンセットなのですが、私の場合は100均の物で必要十分です。
特に標本個体の手足を触るのは、ほとんどこの1本です。
オオクワガタ標本製作(防腐〜軟化〜展足)
ということで作業するのですが、緊張するとは言いましても行程はいつもと同じになります。
防腐〜軟化
・ 酢酸エチル浸け
↓
・ お湯浸け
↓
・ 展足
↓
・ 乾燥
となります。
酢酸エチルはいつもと同じく100均『セリア』で購入したマニキュア除光液です。
これを小さいタッパーのような容器に注ぎ、標本にする個体を入れます。
お湯の時も同様です。
※すみません、オオクワガタを浸けてる写真は撮り忘れてしまいました
酢酸エチルに浸けるのは、私の場合は1週間程度になります。
正確には『1週間くらい経過して、次に作業時間が確保できた時』です。
お湯は数時間から1日くらいです。
展足
お湯から出した後は、オオクワガタのような大型ですと、手足を多少触っても取れないだろうという多少の安心感がありますので、足をぐるぐると動かしたり、関節何度か曲げ伸ばししたりしておくと展足がしやすくなります。
こういう点は、クワガタ飼育始める以前は虫に触るのも苦手になってしまっていた私がこのようなことをするのですから、自分自身で本当に不思議です。
かつての私に突然やれって言ったら絶対できないです。
この不思議さは、私のように長年虫から離れた者でないとわからないと思います。
あと、これやると『クワガタの構造ってこうなんだな〜』と勉強になりますし、感心してしまいますね。
話は逸れましたが、今回昆虫針は以前購入して未だ使用したことのなかった5号の針を使います。
別にいつもの3号でも良かったのですが、実は他の標本に使用中で十分な本数が確保できなかったのです。
ちなみに私の展足の手順について、参考にはならないのですが一応触れさせて頂きますと、その時々多少異なりますが、
針を刺す
↓
身体を固定
↓
↓
前足
↓
後足
↓
中足
の順にやっています。
触覚はいつも忘れてしまうので、思い出した時に極力順序問わずすぐ固定しています。
展足は、よく図鑑等をモデルにしたら良いということを言われていまして、私も全くその通りだと思うのですが、私の場合はネットやSNS上で上手い先輩方の展足を参考にすることが多いです。
展足に際しては一応随時上から俯瞰しながら、綺麗に対象になるように気をつけながらやっているのですが、経験不足から絶対に1発で上手くいくことはありません。
それでいつも一通り展足を終えますと、iPhoneで真上から撮影しまして、画像で見るようにしています。
画像で拡大したりしながら俯瞰しますと不思議とすぐに気になるところが見つかりますので、その点を修正するようにしています。
なお私の下手さを露呈するようで恐縮ですが、今回展足を終えて撮影したのがこちらでして、
左前足の位置と、右中足の角度が気になります。
この画像を見て修正しました。
どちらにせよイマイチですが…でもいつも言うのですが、所詮は私が個人的に鑑賞するものですので問題ありません。
乾燥
100均で購入した密閉容器に、乾燥剤と防虫剤と一緒に入れておきます。
多分1ヶ月くらい放置することになろうかと思います。
最後に
今回初めてのオオクワガタ標本製作でやはり気負ったのか、ブログ記事の方もあろうことか、私ごときがなんだか説明臭くなってしまいまして申し訳ございませんでした。
今回は展足もやたら時間が掛かってしまいました。
今回遂にオオクワガタの展足を実施しまして、嬉しいような、やはり寂しいような気がします。
しかしながら、スキルさえ身に着けば生前の勇姿をそのまま残すことができるというところも昆虫飼育の面白いところではあります。
ですからもっと上手く標本にできるようになりたいなと思いますし、(まだまだ本当におこがましいのですが)自分なりに満足できるスタイルみたいなのを確立したいです。
標本が完成した時に、『よし、今回も自分らしい標本になったな』と思えるような域に達したいものです。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。