JB の ワイドアンドシャロー

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植物、クワガタ、マラソン、登山など趣味について綴るブログです。

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【深度合成たのしすぎぃ!】オリンパスTough TGシリーズで全体にピントの合った昆虫の写真を撮る

 この記事では、『OLYMPUS Tough TG-4』を使って、深度合成した写真を撮影することについて記述させて頂きます。

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はじめに

 私はごく小規模なクワガタ飼育に伴い、細々と標本製作を嗜んでいます。

 製作した標本は写真撮影もしますし、その写真を当ブログ、及びSNSでご紹介もさせて頂いているところです。

 写真はこれまで一眼レフカメラ(エントリー機レベル)を使用して撮影していたのですが、この度、前々からずっと欲しかったOLYMPUSのTGシリーズを購入して、接写、そして深度合成機能を楽しむことにしました。

 結論から申しますと、これまでのような苦労もなく、めちゃくちゃ楽しくて、なぜもっと早く購入しなかったのかとむしろ後悔しているところです。

深度合成について

 専門的な話は当ブログ如きで語ることではございませんので控えさせて頂きますが、深度合成(多焦点合成)とは、

複数の画像をデジタル画像処理によって合成し、擬似的に深い被写界深度を得る技術のこと

(引用元:Wikipedia)

です。

 つまり、昆虫のように高さがある被写体を接写する時も、ピント位置を少しずつずらした何枚もの画像を合成することで、被写体全体にピントが合った写真を作ることができます。

 

 このいかにも難しそうなことをカメラ内でやってくれるのが『OLYMPUS TGシリーズ』なのです。

 

 これまで私も不勉強なりに生体の写真や標本の写真を撮影して参りました。

 よりマクロ撮影をするためにエクステンションチューブ(接写リング)を導入したりもしました。

 エクステンションチューブも、それまで絶対できなかったようなレベルの接写ができるようになって非常に満足しています。

 

 それでも、よく図鑑で見るような、個体全体にピントが合った写真は撮れないのです。

 F値を大きくして(絞って)被写界深度を深くすればいつかはピントが合いそうなものですが、そういうわけにもいかず、画質が極端に低下する現象が起こるなどしてしまうのです。

 

 そこで、ピント位置を少しずつずらした何枚もの画像を合成することで、被写体全体にピントが合った写真を作ろうというわけなんですね。

 それを画像編集ソフト無しでコンパクトデジタルカメラが勝手にやってくれるという。

 一体どんな仕組みなんだか。

 すごいですね。

『深度合成』モードと『フォーカスブラケット』モード

 これらの機能を搭載しているの機種は、

『TG-3』〜『TG-6』

になります。

 

 ダイヤルを『顕微鏡モード(接写モード)』に合わせると選択できます。

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 深度合成モードは、一度シャッターを切ると、深度をズラしながら8枚の写真を撮影し(TG-6は3〜10枚を選択可)、カメラ内で勝手に深度合成してくれるという凄まじいモードです。
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 シャッターはパシャパシャと2秒程度で切られ、深度合成も10秒掛からない位です。

 終了しますと1枚目と合成後写真の2枚だけが保存されます。

 

 フォーカスブラケットモードは、同様にピント位置を少しずつずらした写真を撮影してくれるのですが、こちらは30枚まで撮影してくれます。

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 これも凄く助かる機能ですが、Photoshop等のソフトで自身で合成する必要があります。

深度合成機能を使って撮影してみる

 早速使用してみます。

 未だ使いこなしておりませんので、参考程度ということでご了承頂ければ幸いです。

 

 まずそもそもこのような位置まで寄って接写できます。
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 今回は手元の標本を撮影してみることとしまして、まずは高低差のある甲虫代表『国産カブトムシ』を撮影してみます。

 

合成前
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合成後
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 お分かり頂けただろうか…

 

    一部をアップにしてみますと、接地している部分にまでピントが合っていることがわかります。

 

合成前
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合成後
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 さらに前方から撮影してみますと、深度合成した写真は頭角から奥に向けてピントが合っていることがわかります。

 

合成前
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合成後
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 正面からの写真ですとさらにわかりやすいかと思います。

 

合成前
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合成後
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 エラフスホソアカクワガタも撮影してみます。

 

合成前
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合成後
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合成前
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合成後
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 展翅標本も撮影してみます。

 

合成前
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合成後
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合成前
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合成後
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合成前
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合成後
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機種はどうするか

 先述させて頂きましたように、深度合成、フォーカスブラケット機能を搭載しましたのは『TG-3』以降になります。

 詳細な比較は私如きのブログでは割愛させて頂きますが、主な仕様変更を簡記しますと概ね以下のようになります。

 

TG-3

深度合成、フォーカスブラケット機能を搭載

 

TG-4

顕微鏡モードの撮影範囲が1cm~30cmに

 

TG-5

プロキャプチャーモードを搭載

深度合成画像サイズが8M→16Mに

4Kムービー撮影可に

ハイスピードムービーをフルハイビジョンで撮影可に

 

TG-6

顕微鏡モードでの4K動画撮影可に

深度合成時の撮影枚数が8枚→3〜10枚から選択可に

 

 私はコストを抑えたかったことと、私如きが個人的に楽しむレベルですので十分かと思い、中古の『TG-4』を購入しました。

 しかしながら、もし現段階で普通に新品を購入するのであれば、やはり最新の『TG-6』が良いかと思います。

 特に顕微鏡モードで4K動画を撮影できれば、飼育個体でも屋外でも、生体の勇姿を鮮明にムービーとして残せるのではないでしょうか。

 実勢価格を見ましても、『TG-5』と『TG-6』の価格差は然程ありません。

 最新機種を購入しないにしても、やはり『TG-5』で劇的に進化している感がありますので、『TG-5』以降が良いように個人的には感じます。

接写専用ライト『LG-1』はあわせて買うべき

 ところで、TGシリーズには専用アタッチメントが多く販売されていますが、中でも接写の際に使用するライトガイド『LG-1』というものがあります。

 

 こちらは、昆虫を接写するという用途から考えますと、やはりあった方が良いと思います。

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 被写体に相当カメラを近づけての撮影になりますので、やはり少なからずカメラ自体の影を落とすことになります。

 これがありますと、レンズの目前から照らすことになりますので、手元の影をかなり防ぐことができます。

 

 LG-1の有無を比較してみますとこのような感じです。

 

LG-1無し

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LG-1有り

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 両方とも『撮影ボックス』のLEDライト下で撮影していますが、やはり『LG-1』を使用した方が明るく撮れています。

最後に

 冒頭にも記述させて頂きましたが、使用してみまして、もっと早く購入していれば良かったと後悔しています。

 コンデジですが、その性能は侮れず、私如きレベルでは大満足です。

 これからもっと使いこなせるようにしていきたいと思います。

OLYMPUS デジタルカメラ STYLUS TG-4/TG-3 Tough用 LEDライトガイド LG-1
 

※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。

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