【2020、夏の思い出】登山でご来光と登山メシ
この記事では、今夏なんとか一度行けた日帰り登山について触れさせて頂きます。
- はじめに
- 淡白なナイトハイクでご来光を拝む
- 哲学的な意味でなく、文字通り「俺は何のために登っているのか?」
- 日の出とともに登頂
- 今回の登山メシ
- 今シーズン唯一の新アイテム
- 余談-年配登山者の方との会話
はじめに
私は煩悩の数と同じ108つの趣味を有しておりまして、その中でもとりわけ浅い趣味の1つが『登山』です。
これまで当ブログにおきましても、少しだけ登山のことに触れさせて頂きました。
今夏もとりあえず1回、何とか登山に行ってまいりましたので、若干触れさせて頂きます。
ご了承頂ければ幸いです。
淡白なナイトハイクでご来光を拝む
今回は私自身のスケジュールの都合がつかないことと、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、登り慣れた地元の山でソロ山行(単独登山)を実施しました。
ナイトハイク(夜間登山)でご来光(日の出)を拝むことを目標にします。
この日の日の出時刻は「5:15」頃です。
正直なことを申し上げますと、あの神秘的なご来光は何度見ても良いもので大好きなのですが、かと言って私自身どうしても見なければならないというわけでもありません。
私の中で1つリミットと言うか、目標が欲しいだけのことです。
また、結論から申しますと日の出には間に合いました。
非常に淡白な登山です。
頂上までのコースタイムが一般的に「休憩を含めず5〜6時間」かかると設定されているコースを、「休憩を含めて3時間」で登頂しました。
しかも「休憩」は頂上にアタックする前に防寒対策のため上着を着用がてら停止しただけです。
あとはひたすら、黙々と歩いているのです。
哲学的な意味でなく、文字通り「俺は何のために登っているのか?」
さすがに私も道中、「俺は何のために登っているのか?」と自問自答してしまいます。
哲学的な意味ではありません。
景色も楽しめず、辛いだけの登山でふと我にかえり、文字通りそう独り言ちてしまうのでした。
では何故自らそのような設定をしているかと言いますと、「私1人の趣味でたまの休みを潰すくらいなら、家族のために時間を割きたい」という思いからです。
いや、いささか良く言い過ぎました。
要は家族(というか妻)から、「1人だけ楽しんできた」という誹りを受けたくないということもあります。
ですから、家族が寝静まっている時間帯を主に使ってこのような登山を敢行しているのです。
「何故こんなことをするのか?」という疑問は、あるいは趣味ならどれも少なからず同じでしょうか。
何故走るのか、何故昆虫なんか採集するのか、何故植物なんか育てるのか…いずれもやらないと生きていけないというものではありません。
でもやりたいからやると、そんなものでしょうか。
なお、この記事は夜間登山を推奨するものでは全くございません。
また、夜間登山では、通常の登山の注意事項の他、
・ 明るい時に登山したことがある場所にする
・ ヘッドライト、換え電池必須(明るい登山でも持っていくべきですが)
・ できるだけ複数人で登る
・ 夜間登山を控えるようアナウンスしている山もある
など、気をつけるべきことがいくつもありますので、もし夜間登山なさる方は事前にお調べ頂ければ幸いです。
日の出とともに登頂
今回、登山口付近まで車でアプローチしまして、仮眠をとって出発しました。
すると案の定寝過ごしまして、「2時には出発しよう」と思っていたのが、2時に起きてしまいました。
早速ご来光のピンチですが、見られなければそれはそれで仕方がありません。
パーティでの登山も楽しいですが、ソロ登山はこういうところが気楽です。
あと今回急いでいない理由の1つですが、以前ご来光を拝む際は、真夏であったにもかかわらず頂上での日の出待ちで凍えそうになったので、「日の出直前に登頂できればいいや」くらいの気持ちでした。
ということで、ヘッドライトの灯りを頼りに登っていきます。
自分で行っておきながら色々と否定的(?)なことも書いてしまいましたが、この背徳感が混じるような、非日常感は非常に高いです。
また、道は暗いですが星空は最高です。
今回は撮影していませんが、当ブログ過去記事を参照しますとこんな感じです。
日の出が近付くと空が白んできてライトもいらなくなります。
頂上までもう少しです。
何故こんな辛いことをするのか自問自答しながら、黙々と歩き続け、そして日の出時刻と同時に登頂しました。
生憎雲が多く、山々の見晴らしは悪いですが、雲海も良いものです。
この光景を見るために、山小屋泊している方も結構いらっしゃるものです。
なお、ソロ登山の欠点は、「自分が写っている写真が1枚もない」ということです。
さすがにそれも寂しいですので、見知らぬ方にお願いして撮って頂きます。
あとは下山です。
登ってる最中は暗いですので、どうしても写真が下山中のものばかりになります。
雲の上から段々と降りていきます。
原生林なんかを歩くのも自然を感じられて良いものですが、私はやはり「森林限界」を超えてからの景色が好きです。
「森林限界」とは地域によって違いますが概ね標高2,000m前後で訪れます。
背の高い木々がなくなるので、途端に見晴らしが良くなるのです。
私が「非日常」を感じられるのは、やはりここから上の世界になります。
また、私は高山植物の知識は皆無なのですが、それでも美しさには目を奪われます。
高山植物の花はなんというか、奥ゆかしいです。
あくまで大人しく、けばけばしい花が咲き乱れたりは決してしません。
また、もちろん苔を楽しむこともできます。
こちらの変な植物はオオウバユリと思われます。
今回の登山メシ
さて、私は淡白な登山である上に、登山中の食事にも然程頓着はありません。
結構パワーバーやゼリーなどの行動食だけで済ませてしまいます。
たとえ食事を摂るとしてもごく簡単なもので、調理まではしません。
食事に重きを置いていらっしゃる方は本当にすごいと思います。
そんな私の今回の登山メシについて少しだけ触れさせて頂きます。
今回は「バジルソースパスタ」と「きのこのポタージュ」です。
材料
【バジルソースパスタ】
材料(1人前)
サラスパ………80g
バジルソース…1袋
【きのこのポタージュ】
材料(1人前)
書き出すのが情けなくなるほどですが、ご覧になればおわかり頂けるように出来合いのものだけです。
その分簡単だといことでご了承頂ければ幸いです。
まずはいわゆる「サラスパ」です。
茹で時間が短いところが、登山向きです。
このパスタに「あえるだけ」のソースを使います。
スープは粉末上のものです。
バーナーはプリムス社のものを愛用しています。
年に数回しか使わないわけですが、さすがに10年使うと年季が入ってきました。
カトラリーは「UNIFLAME×BEAMS」のものです。
作る
お湯を沸かしてパスタを茹でます。
標高が高いからか、水が少ないからか、さすがに80秒というわけにはいきませんでした。
クッカーから上げて別の容器に写し、ソースをあえて完成です。
次にパスタの茹で汁にスープの粉末を投入します。
「えー茹で汁に入れるの?」って感じですが、登山においては熱湯を捨てる所もありませんし、もう一度沸かすと水も燃料も無駄になりますので、よくある手法になります。
ということで完成です。
食べる
作るのも一瞬ですが、食べるのも一瞬です。
実は登山メシにパスタを採用したのは今回が初めてだったのですが、美味しかったので成功でした。
ただ、下界では「バジルソース美味しそう♪」と思って購入したものの、何時間も登山道を歩き続けた後の気分がバジルでなくなってしまっていたのは失敗でした。
疲れている時に自分が食べたくなりそうな味を予測する必要性を痛感しました。
後片付けは、とりあえず拭き取りのみです。
先程の茹で汁の話と同様で、山では洗剤を使って洗ったりできないからです。
ちなみに私はトイレットペーパーを持って行っています。
今シーズン唯一の新アイテム
話は変わりますが、私はスポーツウェアに『ユニクロ』をふんだんに取り入れておりますので、登山時もユニクロウェア中心となっています。
特に今回などは夏山の日帰りですので、ユニクロウェアレヴェルの機能性で特に問題がありません。
そうなってきますと、もう登山アイテムがなかなか増えません。
「このブランドのウェアが欲しいな」と思っても、「でもユニクロのアレで十分か…」となってしまうのです。
ということで、今シーズンの新アイテムは「ナイキトレイル」のキャップだけでした。
ナイキトレイルのウェアが欲しいです。
余談-年配登山者の方との会話
私が登山口から出発する時、たまたまご年配の男性登山者がいらっしゃいました。
お互いソロ登山ですので、その場では挨拶を交わすに留め、私が先に出発しました。
その後、下山中にその男性とすれ違いました。
私は登山口で出会った方だと思い、お声掛けしました。
JB「登山口でお会いした方ですか?」
男性「ああ、そうです。もう登ってきたんですか。なるほど、明るい所で見るとお若いし、精悍な顔つきです。」
(※お世辞も額面通り受け取り記述させて頂きます)
JB「僕は地元でして、何度も登っている山ですから。おいくつでいらっしゃるのですか?」
男性「70です。」
JB「すごいです。むしろ僕の方こそ敵いません。どちらからいらしたのですか?」
男性「●●県(隣県)です。地元の山をちょこちょこ登ったり、富士山もやったことはあるんですがね。ここは死ぬまでに一度登ってみたいと思っていたんですよ。」
JB「そうでしたか。今日はお天気も保ちそうですし良かったです。」
私はこの人生の先輩に、地元の山を「死ぬまでに一度登ってみたい」と言って頂いて改めて誇りに感じました。
また、「死ぬまでに一度登ろう」という程の思いで来られた登山に、たまたま私が居合わせ、会話を交わして携われたことを僭越ながら大変光栄に思いました。
いささか大袈裟な表現をお許し頂きますと、はっきり言って感動しました。
あの数時間後には登頂され、素晴らしい景色をご覧になられ、無事下山なさったことと思います。
※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。