JB の ワイドアンドシャロー

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植物、クワガタ、マラソン、登山など趣味について綴るブログです。

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サボテン実生接ぎと僕【シャコバサボテンの実生接ぎが成功すればサボテン実生が捗ること間違いなし】

 私は、サボテンの実生も少々嗜んでいるのですが、成長の遅いサボテンを早く育てる「接ぎ木」という方法があります。

 また、実生の小さなサボテンを接ぎ木する「実生接ぎ(実生接ぎ木)」という方法があるのですが、先日、それを「シャコバサボテン(デンマークカクタス)の葉挿し」に接ぎ木できるということを知ったのです。

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我が家はどうも実生がうまくいかない

 当ブログで度々触れているのですが、私はどうも実生がうまくいきません。

 大概の場合、発芽すらしないというわけでなく、発芽率や発芽から数ヶ月程度は割に調子は良い方でないかと思うくらいなのですが、なかなかどうして大きくならないのです。

 途中で成長が止まってしまうと言いますか、とにかくうまくいかないのです。

 

 原因は偏に私の実力不足です。

 何か環境が良くないのだと思うのですが、自宅で細々とやっている趣味なものですから、改善と言ってもなかなか劇的には対策を打てないというのが正直なところです。

 

 猫の額に犬小屋を建てた我が家ですので、十分なスペースもなく、実生といってもほんの少ししかしていないわけですが、そのうちの1つが「アストロフィツム」です。

 購入時の情報になりますが、いわゆる

「スーパー兜」

「ミラクル兜」

と呼ばれる品種の実生をやっているのですが、ご多分に漏れず、昨春に播種して、碌に成長していないわけです。

 播種から7ヶ月でこの体たらくです。

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 発芽からこのあたりまでは結構順調なのです。

 いつも。

実生接ぎというものがある

 サボテンは成長が遅いものばかりです。

 えてして我々が好きで育てるような種が、よりによってさらに遅い部類に入ることが多いのです。

 

 そんな中、王道か邪道かは私如きはわかりかねるのですが、成長の早いサボテン(台木)に成長の遅いサボテン(穂木)を繋ぐことにより、穂木の成長を早める「接ぎ木」という育成方法があります。

 さらに、実生で発芽から間もない株を接ぎ木する「実生接ぎ」という方法があるそうなのです。

 

 細々とサボテンの実生を楽しんでいた私ですが、これについてこちらの愛読書に興味深いことが書いてありました。

 こちらは、約300種のサボテンが紹介され、それだけでなく、コラムでサボテン育成を取り巻く歴史や、偉人、自生地のことなどにも触れられた良書です。

 言うまでもなく、紹介される株は立派なものばかりです。

 

 この書籍において、実生接ぎ木のことも説明されているのですが、そこに興味深い一文があったのです。

本書に掲載したほとんどはこの方法で育成した。

シャコバサボテンの葉挿しに実生接ぎできるらしい

 ある日、ふと、また「実生接ぎ」のことを考えていました。

 これまでにも何度も調べていたのでした。

 

 実生接ぎ木のことをお調べすると、「キリンウチワ」に接ぎ木する方法が多くヒットします。

 ネット上でもそうですし、先の私の愛読書でも紹介されていたのはキリンウチワを使用した実生接ぎ木でした。

 なるほど、キリンウチワは細いので、実生サボテンのサイズにお誂え向きです。

 しかしながら、私自身は園芸店やホームセンター等でキリンウチワなるサボテンが販売しているのを見たことがありません。

 

 いつかキリンウチワを発見した時には実生接ぎを試してみよう、これまではそう思っていたのでした。

 しかし、もう少し粘っていますと、どうもシャコバサボテンに実生接ぎできるらしいということに行き当たりました。

 それも、一節ぷちっと取ったものに接ぎ木できるというのです。

www.kakliden.comwww.youtube.comwww.youtube.comwww.youtube.com

 こちらでは私如きのシャコバサボテンの詳細な説明は割愛させていただきますが、「デンマークカクタス」の名で、よくホームセンターで販売されています。

 開花期に合わせ秋頃から販売されているのを非常に多く目にし、キリンウチワより入手はかなり簡単です。

 

 また、冬になりますと大概かなり格安になっています。

 今回使用するシャコバサボテンも、十分なサイズですが、わずか200円で購入することができました。

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 もう一回り大きいもので300円でした。

 今後もっと安くなるものと思われます。

 まるで一年草のような扱いですが、サボテンですから1年で終わりなどということはありませんし、毎年花も咲かせてくれます。

 なお、開花させるためには短日処理が必要ということはお聞きしておりますが、私の祖母が長年育てているシャコバサボテンは、ただ玄関先に置いているだけで毎年開花しているような気がします(あるいは私が知らないだけで毎年適切な作業をしているのでしょうか)。

 

 さすがに、本来よく台木として使用されるような太いサボテンと同じだけの実力があるとまでは思えませんが、なんせ簡単に手に入り、取り扱いが簡単です。

 寒さにも比較的強く、このような冬季における実生接ぎにも耐えてくれそうです。

 私は、見たことがないキリンウチワより、迷わずシャコバサボテンで実生接ぎを試してみることにしたのでした。

 

シャコバサボテンに実生接ぎしてみる

 改めまして、今回購入したシャコバサボテンです。

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 花が終わったため半額以下になっていますが、生育は問題なさそうです。

 また、これだけの葉が節ごとに葉挿しできる(接ぎ木できる)と思うと、かなりの数をこなせることになります。

 我が家では十二分です。

 

 もちろん、道具も特殊なものは必要ありません。

 カッターとピンセットだけです。

あとできればカッターを消毒するためにアルコールかライターがあった方が良いのかと思います

 ピンセットについては、実生のサボテンも掴みますので、今回はネイルアート用で、先端が尖っていないもの(画像一番したのものです)を使用します。
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 ナイフについては、普通のサイズの接ぎ木をする時はカッターナイフを使用しますが、今回は対象が小さいので、デザインナイフを使用します。
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 その他の道具についてですが、今回は接ぎ木した後、いったんこちらで保存したいと思います。

 プラスチックのコップに、水を含ませたコットンパフを敷きまして、プラポットを入れます。

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 穂木がくっついて安定するまで、という思いですが、シャコバサボテンなので下手したらすぐに発根してくれないかなという思いも含んでいます。

 

 さて、実生のアストロフィツムを抜いてみましたがこんな感じです。
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 かなり小さいです。

 多少差はありますが、どれもこの程度です。
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 シャコバサボテンの葉は、手でプチっと容易に取ることができます。
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 先端の若く柔らかい葉ですと、挿す時に安定しなさそうですので、その1つ下あたりを使用することにします。

 

 葉の上部をスパッといきます。f:id:jbwideandshallow:20220208125743j:image

 この真ん中あたりに維管束があるのだと思いますが、いまいちよくわかりません。

 いずれにしましても、穂木の方がかなり小さいですから、私如き素人は「真ん中あたり」でいくしかありません。

 

 穂木の方もスパッといきまして、直ちにくっつけます。

 お互いの水分があるため、結構容易にくっつきます。

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 さすがに衝撃を加えれば外れてしまうと思いますが、普通に持っている分には大丈夫そうです。

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 接ぎ木したものを、容易したカップに入れます。
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 見た目にはちゃんとくっついています。

 しかしながら、当然くっついている=接ぎ木成功なわけではありません。

 これで数日様子を見てみたいと思います。
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実生接ぎしたシャコバサボテンを葉挿しする

 数日様子を見ましたが、さすがのシャコバサボテンも発根はしていません。

 元々こんな薄い葉が台木ですから、なんだか発根するかしないかわからないまま放置して、穂木の方が乾燥してくるのが不安になってきましたので、用土に挿してしまうことにしました。

 

 もし上手く行った暁には、しばらく同じ鉢で触らないつもりですので、

下層:鹿沼土

中層:多肉植物用用土

上層:赤玉土(細粒)

とし、発根さえしてくれればそのまま育てることができるようにしました。

 鉢は信頼の「プレステラ105」です。

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 爪楊枝で穴掘りして、シャコバサボテンを挿しました。
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 一見して穂木は活着していますが、成功しているかはわかりません。
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 もう1セットも同様に挿します。
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 なお、1つだけ何かの拍子に取れてしまいましたので、マスキングテープで止めました。

あれ?萎んできてる?

 発根するかしないかわからないまま放置して、穂木が乾燥するのが嫌で早めに形にしたつもりだったのですが、それが仇となったのか翌日には穂木が萎んできてしまいました。

 「あ!これサボテンが枯れる時のやつだ!」と思いました。

 

 私は温室も持ち合わせていませんので、なんとかならないものかと考えた結果、クワガタ飼育に使用していた「クリアースライダー」を使うことにしました。

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 これですと、湿度も保ちつつ、適度に空気穴も空いているので丁度良さそうです。

 ミストスプレーで霧吹きしつつ、様子を見たいと思います。

もしかして発根させてから接ぎ木すれば良いのでは?

 ここで思ったのは、「もしかして台木(シャコバサボテン)を発根させてから接ぎ木すれば良いのでは?」ということです。

 考えてみれば、竜神木などは、普通に鉢植えのものを切って接ぎ木しています。

 

 今後、さらに実生接ぎしてみようかなと控えているものがありますので、それにそなえてシャコバサボテンの葉を先行して発根させることにしました。

 蓋付きのプラコップにコットンパフを敷き、シャコバサボテンを入れておきます。

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 シャコバサボテンは、店頭で販売されているものを見ましても節の間から気根のようなものが出ていたりして、いかにもすぐに発根しそうですが、ちょっと1週間やそこらでは発根しないようです。

 数週間かかかるのでしょうか。

 発根したら次の実生接ぎをやってみたいと思います。

最後に

 大変恐縮ですが、いろいろ記述させていただきましたものの、まだ成功が確認できたわけではありません。

 しかしながら、これで、こんな簡単なことですくすくと成長してくれるなら、こんなに楽しいことはありません。

 また良いご報告ができることを祈っております。

※内容はあくまでJBの主観になりますのでご了承いただければ幸いです。

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